先生はキスをしようと顔を近づけて、何かを思い出したかのように黒板に向かって歩き出す。





「覚えてる?」



「うん」





先生はチョークを持って、黒板に書いた。



『ずっとそばにいてください』





右上がりの先生の字。

大好きな字。




私は制服の袖で涙を拭って、チョークを持つ。




『うん』




あの時と同じように、


そう書いた。






ぎゅって・・・


抱きしめて。





もう離さないで。



何があっても私は先生の手を離さないから。






「先生、愛してる」


「知ってる・・・俺も愛してる!!」