思い出す、先生の言葉。



『焦らなくていいんだって!』




私と美穂は、鞄から出した就職のパンフレットを眺めながら、恋の話をした。



学校には、軽い恋愛をしている子も多かった。


でも、なぜか私の周りには、真剣に恋してる子ばかりが集まる。



美穂も、桃子も・・・そして、要君に恋しちゃったあゆみも、みんな純粋で一生懸命恋してる。


もちろん、ゆかりと依子も。



「今度、また先生連れて来てよ!また会いたい!マジ、かっこいいもんね~」



美穂は、何度か先生に会って、先生のファンになっていた。



美穂だけじゃなく、先生を見た友達はみんな「かっこいい」って言ってくれた。



嬉しいのに、また不安になったりもする。



「先生っていつまでかっこいいんだろ・・・」



私がそんなことを言うと、美穂は笑いながら、一生かっこいいよと言ってくれた。




かっこよくなくなっても、私の愛は変わらない。


先生、太ってもいいんだよ。


おじさんっぽくなっても好きだよ。





だから、早く・・・モテなくなって。





そんな自分勝手なことを考えてしまう。