こうして私達グループの中で初めてのカップルが生まれた。


真崎君は、ずっと前からあゆみを好きだった。


素直じゃない真崎君は、あゆみをからかったりいじめたりしながら、少しずつあゆみの心に足を踏み入れていたんだ。


あゆみはこっそり教えてくれた。



「アイツがいなかったら、テルのことで立ち直ることができなかったかも知れない。あんなに好きだったのにあきらめることができたのは、いつも近くにアイツがいたから」



本当にそうだね。


要君のことを好きだと知っていた真崎君はどんな気持ちであゆみをからかっていたのかな。


きっと辛かったよね、真崎君も。



でも、いつもあゆみを笑顔にしていたのは真崎君だったね。




グループに加わった真崎君は、まるで太陽のように私達を引っ張ってくれた。




「卒業おめでとーーーー!」



泣いているのか笑っているのかわからない表情で、乾杯した。



いろんなことがあって、人は成長する。


みんな入学当時より、ずっと素敵になってるね。



大好きなみんな。

出逢えて良かった。



お別れじゃない。


またこれから新しい友情が始まるんだよね。