どうやって切り出そう。


ここに直がいなければ、何も考えず俺の思った通りに報告できるけど・・・





ここに直がいる。


直に、辛い思いはさせたくない。




ドリンクを取りに受付付近に来ていた中田を呼び止めた。



「あ・・・おい。ちょっといいか?」


俺は中田に、直の様子はどうかと聞いた。

中田は、直は少し元気がないと言った。


荒木が泣いていたらしく、それを直が知って、気にしているのかも知れないとのことだった。




俺は期待していた。


荒木は新しい恋をしていると。


もう2年も経つ。


まさかまだ俺を想っているわけはない。


女子高生が、教師に憧れるのは在学中だけだと思っていた。