「へ、変態…っ」 「もうそれは効きません」 チュとわざとリップ音を立てて 腰にキスをされた。 「なちこ大好き。なちこを誰の目にも触れさせない方法があればいいのにね。そしたら、もう一生どこにも逃がさないのに」 少し余裕のない声が、一つ一つ切ない痛みを刻みつけてくる唇とともに、上へ上へとのぼってきて 最後に私の唇に優しくキスをすると ようやくネクタイを外してくれた。 覆われていた視界が開け、ぼんやりと 綾羽くんの顔が浮かび上がってくる。