愛しても、いいですか

「…沙耶香ちゃん、顔上げて?」

恐る恐る顔を上げると、顔を赤くしてちょっと動揺はしているけれど、優しい眼差しの大石さんと目が合った。

「昨日沙耶香ちゃんはかなり飲んでいたらしいし、そもそも服が皺になるから着替えた方が良いよって言ったのは俺。後ろファスナーの服は自分じゃ脱ぎづらいだろうし、目の前に手伝ってくれる奴がいたら頼るのは当たり前。だから全然変じゃないよ」

そうやってフォローしてくれる。

「ファスナー下ろしたら速攻で脱ぎ出そうとしたのにはさすがに焦ったけど…!」

思い出したのか、大石さんの顔がさらに赤くなる。釣られて私もかぁっとなる。

「…すっすみません、ほんとに…」

ああ、穴があったら誰か私を埋めてくれ…