そうして何とか今日一日の業務を終えて、いつもよりどっと疲れを感じながら大石さんの家に帰宅した。ただいま、と小さく呟く。

今朝会社近くで降ろしてもらった時、今日は遅くなりそうだから帰りは迎えに行けないんだ、ごめんね、と申し訳なさそうに言う大石さんに、自分の家に帰るより遥かに近いから全然大丈夫ですよ、と答えて見送った。

だから当然大石さんはまだ帰って来ていない。
私は定時までに終わらなかった仕事があったので少しだけ残業をして帰って来たけど、それでも時刻は18時半。
ネイビーと白のボーダーの薄手の長袖パーカーに同じ柄のショートパンツといういつもの部屋着に着替える。
林さんが作り置きしてくれていたおかずをいくつか温め、冷凍してあったご飯も解凍する。

相変わらず広い部屋だな。一人だと余計にそう感じる。