そんなものは間違いなく欠席だ。なぜ好き好んで元彼の婚約パーティーに行かなければならないのだ。
「…週末は先約があるので欠席でお願いしま…」
す、と言い終わる前に、
「天野が行かなくてどうするんだよ!加賀美とは良いコンビだったじゃないか!ずらせる予定ならずらして必ず出席しろよ」
後ろから営業部長が現れて最後まで言い切れなかった。加賀美さんの後任の多田部長だ。
多田部長は40代前半で恰幅がいい、と言えば聞こえがいいが、まあ要するに中年のおじさんにありがちなぽっちゃり体型、悪い人ではないが空気が読めないのが玉に瑕。
「…いや、でも…」
「これは部長命令だ。天野が来なくちゃ始まらないからな!」
そうしてガハハ!と豪快に笑う。
…それはパワハラでは…そう思いながら何とかして断れないかと思案していると、
「そうですよね、天野さんと加賀美さん、本当に良いコンビでしたもんね!じゃあ出席にしておきますね!」
と須崎さんは他の人の所へ行ってしまった。
須崎さーん…
嗚呼、どうして…泣きたい…
もう婚約パーティーなんてやってないでさっさと結婚してしまって下さい…どうして私の心の傷を抉(えぐ)るようなことを…
「…週末は先約があるので欠席でお願いしま…」
す、と言い終わる前に、
「天野が行かなくてどうするんだよ!加賀美とは良いコンビだったじゃないか!ずらせる予定ならずらして必ず出席しろよ」
後ろから営業部長が現れて最後まで言い切れなかった。加賀美さんの後任の多田部長だ。
多田部長は40代前半で恰幅がいい、と言えば聞こえがいいが、まあ要するに中年のおじさんにありがちなぽっちゃり体型、悪い人ではないが空気が読めないのが玉に瑕。
「…いや、でも…」
「これは部長命令だ。天野が来なくちゃ始まらないからな!」
そうしてガハハ!と豪快に笑う。
…それはパワハラでは…そう思いながら何とかして断れないかと思案していると、
「そうですよね、天野さんと加賀美さん、本当に良いコンビでしたもんね!じゃあ出席にしておきますね!」
と須崎さんは他の人の所へ行ってしまった。
須崎さーん…
嗚呼、どうして…泣きたい…
もう婚約パーティーなんてやってないでさっさと結婚してしまって下さい…どうして私の心の傷を抉(えぐ)るようなことを…



