「林さんはね、もともと俺の実家で家政婦をしてくれてたんだ。だから子供の頃から俺のことよく知ってる。ここで一人暮らしするようになってからは俺の家政婦をしてくれてるんだ」

そう説明してくれる。

"坊っちゃん"

大石さんは林さんからそう呼ばれていた。

そしてこんなすごいお家に住んでいて、あんな高級ブランドの服を何着もカード一括払い出来てしまう大石さんは只者ではないと思っていたけれど、いよいよ何者かとそればかりが気になってしまう。

「…大石さんて、本当に一体何者なんですか」

じとっと向かいの大石さんを見つめれば、

「…そのうちわかるよ」

と涼しい顔をして、サラダを食べるのだったー