メニューはナポリタンにシーザーサラダ、コーンクリームスープだった。

「ナポリタン、俺の大好物なんだ」

そう言いながらナポリタンをフォークで口に運ぶ大石さん。その姿が綺麗で絵になる。

「私も好きですよ、ナポリタン」

一緒だね、と微笑みながら、

「この部屋で誰かと食事するなんて、そう言えば初めてだな」

と呟く。

「…歴代の彼女とかと一緒に食べたりしなかったんですか?」

そう問えば、

「俺、自分の家には女の子入れないもん。色々面倒くさいから」

平然とそんなことを言う。

じゃあ一緒に暮らすことになった私はなんなんだ、女の子ではないのか、何枠なんだという疑問が浮かんだが、なんて言われるかそれはそれで怖いので聞かないことにする。