ひと口口をつけると、私好みの微糖になっていた。コーヒーには砂糖1杯、ミルク1つ。それが私のいつものスタイルで、それはいつか隼にぃの店で一緒に飲んだ時に大石さんに話したことがあった気がする。
大石さんは甘党で、砂糖3杯、ミルク3つ。確かそう言っていて、おじさんがそれは体に悪いんじゃないですか、と憎まれ口を叩けばおじさんの疲れた頭にはこれくらいが丁度いいんだよ、と苦笑いしていた顔を思い出す。
「…覚えててくれたんですね」
さすがたらし。何気なく話したことを覚えているなんて。
「あ、よかった、合ってた?」
ふ、と満足そうに笑う。
その笑顔に、さっき気のせいだとやり過ごした胸の音がまた聞こえて来そうだったので、
「…ところで、そろそろ教えてもらってもいいですか」
コーヒーを見つめながら本題に切り込む。
大石さんは甘党で、砂糖3杯、ミルク3つ。確かそう言っていて、おじさんがそれは体に悪いんじゃないですか、と憎まれ口を叩けばおじさんの疲れた頭にはこれくらいが丁度いいんだよ、と苦笑いしていた顔を思い出す。
「…覚えててくれたんですね」
さすがたらし。何気なく話したことを覚えているなんて。
「あ、よかった、合ってた?」
ふ、と満足そうに笑う。
その笑顔に、さっき気のせいだとやり過ごした胸の音がまた聞こえて来そうだったので、
「…ところで、そろそろ教えてもらってもいいですか」
コーヒーを見つめながら本題に切り込む。



