結局月曜日まで消息が掴めず、でも会社には来るだろうと踏んで朝イチで営業部に行った。
まだ出勤してないと言うので出勤したら副社長室まで来るように、そう伝言を頼んだ。

ー副社長室に来た沙耶香ちゃんを見て、ほっとした。
無事だった…抱き締める腕に力が籠る。

慎太郎くんと付き合うのはやはり本当のようで、沙耶香ちゃんが幸せなら俺は身を引こう、そう思った。

なのに、ばったりホテルの前で会った慎太郎くんは沙耶香ちゃんじゃない別の子と腕を組んで歩いていた。

…二股か?許せない。
沙耶香ちゃんを泣かせる奴は俺が許さない。

そうして話をつけようと路地に入り、

「俺の方が沙耶香ちゃんのこと、幸せに出来る。俺の方が、沙耶香ちゃんを…愛してる」

そう告げた時沙耶香ちゃんが現れて、全ては俺と沙耶香ちゃんをくっつけるために慎太郎くんが仕組んだことだと知る。