由紀に、ちょっと出てもいい?と尋ねてどうぞ、と言われたのを確認してスマホをスライドした。
「もしもし?」
「沙耶香、今どこ?」
「友達と会社近くのイタリアンでご飯食べてる所だけど…」
そう言うと、
「ちょっと出て来られないか」
と慎太郎。
「今から?」
そう訝しげに問うと、
「すぐ済むからさ」
「いや、すぐ済むって…」
躊躇っていると、由紀が私のことはいいから行っておいでよ、料理もまだしばらく来ないだろうし、と小声で囁く。
でも…と言う私にいいから早く!となぜか急かされ、由紀にごめん、と謝って結局慎太郎に指定された場所まで行く。
慎太郎はどこだろう?
キョロキョロしていたら、以前大石さんが婚約者と入って行ったホテルの近くに慎太郎が見えた。
隣には髪をハーフアップにした可愛らしい雰囲気の女の子。よく見ると腕を組んでいるようだ。
私はあの時大石さんと婚約者を目撃した時と同じ、道路を挟んだ向かい側にいた。
「もしもし?」
「沙耶香、今どこ?」
「友達と会社近くのイタリアンでご飯食べてる所だけど…」
そう言うと、
「ちょっと出て来られないか」
と慎太郎。
「今から?」
そう訝しげに問うと、
「すぐ済むからさ」
「いや、すぐ済むって…」
躊躇っていると、由紀が私のことはいいから行っておいでよ、料理もまだしばらく来ないだろうし、と小声で囁く。
でも…と言う私にいいから早く!となぜか急かされ、由紀にごめん、と謝って結局慎太郎に指定された場所まで行く。
慎太郎はどこだろう?
キョロキョロしていたら、以前大石さんが婚約者と入って行ったホテルの近くに慎太郎が見えた。
隣には髪をハーフアップにした可愛らしい雰囲気の女の子。よく見ると腕を組んでいるようだ。
私はあの時大石さんと婚約者を目撃した時と同じ、道路を挟んだ向かい側にいた。



