昼間とは違う落ち着いた店内で窓側の奥の席に案内され、由紀とディナーメニューを覗き込みながら、ランチでは見たことのなかった種類のパスタ2種とピザ2種、それと私はジンジャーエールを、由紀はアイスミルクティーを頼んだ。
沙耶香、泣き出すと困るからお酒はなしね、と由紀が冗談めかしてそんなことを言うから今日は2人ともソフトドリンクだ。
最近の私の涙腺は当てにならないので、私もそれがいいと思う。
ソフトドリンクが運ばれて来た所で、
「芽衣子、チーズ伸びすぎ」
と、隣の席からくっくっと笑う男性の声が耳に入って来た。
チラッと見ると、私と同い年くらいだろうか、可愛らしいボブヘアの女の子がかじりついたピザからびよーんと伸びるチーズに慌てている。
「そ、蒼介さん、全然切れないー。笑ってないで何とかして…!」
そんな彼女を愛おしそうに眺める彼。
すごく素敵なカップルだった。
その光景を自分と大石さんに重ねて見てしまって少し切なくなる。
その時、バッグに入れていたスマホが震えた。
見ると慎太郎から着信。
沙耶香、泣き出すと困るからお酒はなしね、と由紀が冗談めかしてそんなことを言うから今日は2人ともソフトドリンクだ。
最近の私の涙腺は当てにならないので、私もそれがいいと思う。
ソフトドリンクが運ばれて来た所で、
「芽衣子、チーズ伸びすぎ」
と、隣の席からくっくっと笑う男性の声が耳に入って来た。
チラッと見ると、私と同い年くらいだろうか、可愛らしいボブヘアの女の子がかじりついたピザからびよーんと伸びるチーズに慌てている。
「そ、蒼介さん、全然切れないー。笑ってないで何とかして…!」
そんな彼女を愛おしそうに眺める彼。
すごく素敵なカップルだった。
その光景を自分と大石さんに重ねて見てしまって少し切なくなる。
その時、バッグに入れていたスマホが震えた。
見ると慎太郎から着信。



