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一緒にアイスを食べた後、私の帰宅前にお風呂を済ませていた大石さんは先に寝室へ行き、私はお風呂を済ませてから大石さんの寝室へ向かった。

コンコン。ノックすると、どうぞ、と返ってくる。

ここへ来た初日に案内された大石さんの寝室。
中に入るのは初めてだ。10畳くらいはあるだろうか。広さの割には無駄なものがない。キングサイズのベッドの横には小さなチェスト、その上にはお洒落なサイドランプが置かれていて、大きな窓辺には丸いローテーブルと2脚のソファー。そして壁際には本棚。
大石さんらしいシンプルな部屋だった。

「…おいで」

既にベッドに入って上半身をヘッドボードに預けて本を読んでいた大石さんに言われるがままそっとベッドに腰掛ける。
ふかふかで広いベッド。大石さんの匂いがする。
「…なんでそんな端っこにいるの」

端っこにちょこん、とすわる私を見てクスクス笑われた。

「…どうしていいか、分からないもので…」

そう言うと優しく微笑んで、大石さんはベッドに潜り込み、自分の隣をポンポンしながらもう一度、

「…おいで」

と言う。