転性悪役令嬢~昼は少年、夜は少女~破滅フラグ回避頑張ります

「聖剣や剣豪とよばれる者がいるボンパール家の八男だ。いい気になっていた自分が恥ずかしい」
 いえ、私は助かりました。いい気になって油断してくれてありがとう。
「次は、負けないからな」
 にこっと美しい顔で男らしく笑ってビアンカさんは背中を向けた。
 うわー、かっこいい。
「おい、よそ見をするな。勝負はついた」
 っと、ビアンカじゃなくて、ブランカだった。ブランカさんが審判の肩をぽんっと叩く。
「あ、ああ、早い、さすがです」
 と、審判が赤い旗を上げようとして、ビアンカが腕を止める。
「逆だ」
「あ、そうでしたか?すいません。勝者、白!」
 と、審判が白い旗を上げた。
 うーんと、とりあえず白は私で合ってますよね?自分でも不安になっちゃうよ。
 ちらりと、Fクラスのクラスメイト達がいる場所を見る。
 唖然としてこちらを見てる。
 え?何、そのびっくり顔。
 もしかして、審判が間違えてる?白って私で合ってるよね?特に目印もなく、確か白と赤はトーナメント表の右側に書かれた側が赤とかそういうルールって聞いた気がするんだけど。
 あれ?
 勝ったんだよね?
「ほら、さっさと出て。次の試合が始まるからっ!」
 審判にぞんざいに追い出された。あうー。
 そんなわけで、第2試合、第3試合と終わり、私のグループの1回戦が終わりました。
 次から2回戦。2回戦の第一試合は、シードだった1Sとの対戦です。
 ここで負けてもいいかな。……1Sに負けるなら不自然じゃないよね?
 てなわけで、選手は位置について。
 という言葉で、一人の少年がてこてこと開始線まで歩いてきて、木刀を置いて競技場から姿を消した。
 ん?
 なんだろう。補給班みたいな人がついてて、選手のために木刀を用意したのかな?
■53
 競技開始戦まで歩いて行こうとしたら、、審判に止められた。さっきよそ見してた審判だ。
「位置に着くんだよね?」
「そうだよ、これから試合が始まるんだから、勝手に入らないの」
「いや、だから……」
 ちょっと、顔すら覚えられてないの?
「おい」
「ああ、ブランカ様、すぐに追い出しますから。どうやら相手の1Sは棄権したようですから、開始位置に立ちさえすれば勝利の旗を上げますので」
 え?1Sが棄権?