転性悪役令嬢~昼は少年、夜は少女~破滅フラグ回避頑張ります

 っていうか、男の子の体すごい!体力とか無限大じゃね?あ、限界来たらすぐ寝ちゃうけど。コテッ。
 夕飯。日が暮れて幼女姿に戻る。おや?今日も特訓終わったとたんにお昼寝しちゃったみたいです。夕飯の匂いで目が覚めました。夕飯大事。
「ずるーい、私も、リザに刺繍を教えてあげるわ。それからダンスも」
 お母様……日が暮れてからは休みたい……あうう。でも、8人目にしてやっと待望の女児誕生だったお母様には、男になりたいなんてわがままを許してもらった恩もあるし。幸いにして昼寝で体力回復しちゃってるから、少しだけなら……いや、でも今日はちょっと勘弁してもらいたい。明日から頑張るので。ひゃい。泣きますよね。頑張ります。
■4
 3日後。
「お母しゃま、お誕生日会のお洋服見たいです」
 そう。もう明日が誕生日会なの。……なので、兄たちの付け焼刃の特訓も、まぁ役にたつといえば立つ。男としての立ち振る舞いの基本は身についたよ。礼の仕方とか男女で違うからさ。
「そうだったわ!明日の準備が先ですね。ほら、見てごらんなさい。急なことなので、アルフの予備に作らせた物だけれど……アルフとリザは髪の色も瞳の色も同じだから似あうと思うのよ」
 アルフは長男。兄1のことね。
 綺麗な薄い金の髪に、黒に近い濃紺の瞳をしている。髪の色が母親譲り。瞳の色が父親譲りだ。
 侍女が持ってきた服には、瞳の色と同じ上着に、髪の色と同じ金で刺繍が施されている。
 ふわぁー。かっこいい。鷹と剣をデザインした刺繍。中二病をくすぐるかっこよさだ。
「気に入りました。ありがとうございましゅ」
「リザ、ごめんなさいね。リザのために新しい服を作ってあげられなくて。来年の誕生日会にはきっと世界一素敵な服を仕立てるから」
「そうだぞ。リザ。今からすぐに来年の衣裳の準備を始めよう!」
 ……いや、もうね。いくら金持ち公爵家でもね、お金の使いどころはそこじゃないと思うんだ。もっとさ、社会福祉とか、人々のためにもお金使おうか?
「ううん、リザね、おにいしゃまと同じは嬉しいのよ。来年はヴェールお兄様のお洋服がいいのよ、その次はシェールお兄様で、それから」
 兄たち号泣。
 レア泣き顔尊し!ご飯3杯行けるわ!
 ……うん。ご飯おいしい。