転性悪役令嬢~昼は少年、夜は少女~破滅フラグ回避頑張ります

「僕たちの、だろう?それに弟で妹なんて最高だよっ!男の子になったんだから、明日は僕が乗馬を教えてあげるよ」
「あ、兄さまずるいですよっ!明日は僕が剣術を教える約束なんですからっ!」
「私はリザに歴史学を教えてあげるよ、男児たるもの学も必要ですからね」
「学?いやいや、必要なのは筋肉だろう!リザ、朝のトレーニングを一緒にしような!」
「ぼ、僕はじゃぁ、ダンスを教えてあげるよ。先生に上手だって褒められたんだ。あと、えっと、うーんと」
 実に、攻略対象10キャラ中7キャラは兄……2キャラが王子、そして最後の1キャラは百合エンドの私自身だ。
 ちょっと、泣いていいかな……。いや、泣く必要なんてないよね。
 うん。だって、私は悪役令嬢改め、公爵家八男ですから。むはは。
 ……いや、でも、兄に溺愛されるあまり、なんか、スケジュールがとてもタイトなのですけど。
 朝の筋トレ、乗馬練習がてらの散歩、剣術に、歴史学、戦術訓練、地理額、経営学、薬草学……。それから……。
 やりたくないなんて言おうものなら、泣く。いや、泣きそうな顔になる。
 イケメンが泣く姿なんて……見たい。おいしい。うまい。だって、推しなんだよ。
 尊い、推したちが、身近にいるんだよっ。はぁ、はぁ、はぁ。スチルでは見られなかったあんな顔やこんな顔や、はぁ、はぁ。
 泣き顔とか、ふくれっ面とか、もう、尊みが強すぎて……。
 あ。
 やべ。
 ……はい、そうですよっ。前世オタクっていた私の楽しみは、この麗しの7兄弟。二次創作も大好物でした……うまうまー。
 いや、だって、ほら、六つ子兄弟のとかも流行ったじゃん?それを超える7人兄弟だよ?そりゃぁ、飛びつくしかないっしょ!っていう人が多いの分かってもらえる?神絵師が飛びつけば、あっという間に拡散っす。次々に発行される二次創作本……。ええ、ええ、言わなくてもわかりませんか?
 てなわけで、攻略対象と距離を置きたくても、尊い推したちの毎日生ライブみたいなこの環境から遠ざかるなんて……でーきーまーせーーーーん。
 兄たちの私を構いたい合戦ゆえの特訓だろうが、推しとの素敵生活の一部と思えば耐えられ……る……。
 攻略対象だけあって、どの兄も、その道に秀でてるため、なんていうか、4歳児にそのレベルを要求しないで!と、涙目になりつつも、妄想うまうまで頑張ってます。