転性悪役令嬢~昼は少年、夜は少女~破滅フラグ回避頑張ります

 にこっと笑う笑顔がまぶしい。
 いや、これ、空手を思い出しただけで、私の手柄じゃないし。
「一人はみんなのために、みんなは一人のためにです」
 別の子もにこりと笑う。
 やだ、まぶしすぎるって、笑顔が……うぐぐ。
「ほらな。だから謝らなくてもいいぞ。それに、この方法なら、打撃部門いい線行きそうだし。俺、一度にレンガ10は割れるぜ?」
 にかっとマージが笑う。
 いや、はい。えっと、まぁ、僕が出来が悪くて落ち込んで謝ったことにしておきましょう……そうしましょう。
「で、先生、僕は何の種目に出場するんですか?」
 なんか、補給班の動きを見ていると、先生の割り振りの的確さを感じる。
 打撃班に選ばれた人達も、レンガ割りが本当に楽しそうだし。
 向こうの方ではフレッドたち型班がお互いの型の確認とか、本番に使う木刀選びとかしてる。そう、木刀の握り部分や、木の微妙な違いで使いやすさが違ったりするんだよね。えーっと、キーボードが変わると文字が打ちにくいとかそんな感じ?って、それは二次創作文字書き友達の話だな。えっと、ペンタブの芯を変えるとなじむまでにちょっとかかるっていう感じ?って、それも二次創作文字書きの友達の話だな。えっと、そうじゃなくて、いい例が思い浮かばない。いや、いい例を誰に向かって思い浮かべているというのだ……。
 ぽんっとソフィア先生が僕の肩を叩いた。
「無学年剣術トーナメントのクラス代表よ」
 はぁ。
 ん?
「えっと、それって何ですか?」
「1年生から4年生までのSクラスからFクラスまでのクラス代表が出場しての剣のトーナメント戦の、我がクラスの代表選手です」
「ふわぁ?な、なんで僕なんですか!それって、クラスで一番剣術が得意な人が出場するべきなんじゃないですか?」
 いやいやいや、ないないない、どうして、どうしてだよっ。
「うん。運よく対戦相手に恵まれようと、1年生は1回戦突破がやっとで、毎年上位は上級生が占める。つまり、なんだ……まぁ、1年からはどの種目にも出場しない人が出場するようになってるのよ」
 なーんだ。そうだったんだ。
 いわゆる、何もできない一番役立たずが捨て駒として出場するわけね。1年生ではそれが常識。
 そりゃそうだよね。中等部の1年生と4年生って、そもそも体格差もすごいし、力だって全然違う。