転性悪役令嬢~昼は少年、夜は少女~破滅フラグ回避頑張ります

 サーシャが何か言いたそうだったけれど、剣の型部門で最後に名前を呼ばれたフレッドがサーシャに話しかけてサーシャの言葉が途切れる。
■19
「僕たち7人が剣の型を見せるそうだよ。綺麗な素振りをしていたらしい。もし時間があれば、放課後少しお互いの型のチェックをしてより上を目指しませんか?」
 いやいや、だから、王子の提案に逆らえる人がいようか?否!
 型部門は放課後特訓決定しました。
「あ、あの、私は陽が暮れる前に家に戻らないと、家族がその……」
 サーシャがうつむいた。
 うん。うん。暗くなる前に女子は帰らないといけませんよ。
「ああ、そうですね。言葉が足りませんでした。放課後1時間ほどでどうでしょうか。みんなもそれぞれ家ですることがあるでしょうから」
 と、いろいろと型チームは自主練の計画を練っている。
 次に呼ばれた10名は補給班。大会までの1週間でいろいろ教えられるそうだけれど、主に剣の手入れを競うらしい。学校で使っている剣が綺麗になる上に、競えるので一石二鳥の競技だとか……。もちろん選手たちの補佐もその仕事らしく、大会中の動き全部が審査対象らしい。うわー、逆に一時も気が抜けないとか一番大変なんじゃない?
「さて、残りの6名にはこれを割ってもらいます」
 どーんと積まれたレンガ。
「たくさん割った人から順に5名、打撃部門に出場してもらいます」
「おう!俺は打撃班か!任せておけ」
 マージが自信を見せた。
「じゃぁ、用意、スタート」
 合図と同時にマージが動く。振り下ろした剣は、一度に3つのレンガを割った。
 少し遅れて動き出した女子は、剣を振り下ろすと2つのレンガが割れた。剣というより、なんだかフライパンでも振り下ろしてるみたいな動作だ。
 体全体の体重をフライパン……いや、木刀に乗せているような感じ。腕だけで振り下ろすよりもそりゃぁ、威力はあるだろう。……いやまてよ、この振り下ろし方、フライパンでもなく、10tとかかれたハンマー……ああ、あれに似てるんだ。強そう……。
 えーっと、6名中5名が打撃部門に出場するわけだから、えーっと、残りの1名って何?
 最後に残った人は何部門になるんだろう?……補欠とか?だとしたら何も出なくていい?
 って、いけないけない。私もレンガ割らなくちゃ。
 兄との訓練を思い出す。