「そうだな……」
そう言うと、相葉くんは私から視線を横に反らして口を閉じた。
どうしてだろう、相葉くんの緊張が私にも伝わってくるみたい。
不思議な感覚の中で、胸がドキドキしてる。
「綿貫くん、僕と眼鏡同盟を再結成してくれないか……」
相葉くんから突然の言葉、意味が理解できずに首を横に傾げてしまう。
メガネをはずしてコンタクトレンズにした私を、眼鏡同盟に……
いや、そんな冗談を言いたいのではない事ぐらい理解できる。
教室の扉は開かれたまま、すぐに廊下へ出て帰宅できるけど……
この場にいるのが気まずくて、相葉くんを見つめながら両手の指先をモゾモゾ交錯させてる。
私は胸をドキドキさせたまま、小さな声で話かけた。
「残念だけど、眼鏡同盟の復活は無理かな……」
私は目を細め、相葉くんに向かって優しくほほ笑みかける。
――次の瞬間!



