私たちが出会ったのは、冬になると雪が積もる田舎町。
隣の家までは1kmも歩かないと着かないような、
田舎町で私は彼と出会ったのです。

私の名前は美愛(みあり)。
美しい愛って書いて美愛って読むなんて
今で言うキラキラネームみたいだよね。
そんなキラキラネームみたいな名前でも
今は凄く気に入っている。
小さい頃はばかにされたりしていて凄く嫌だった。
だからパパに

「なんで?美愛なんて名前にしたの?
みんなに変なお名前って言われて凄く嫌だっ!!!」

と怒った事があった。
パパはゆっくり口を開き話始めた。

「パパはね。椿の花が凄く好きなんだ。
だから椿の花言葉の意味をたくさんお勉強して
こんな女の子になって貰いたいと思って
美愛ってお名前にしたんだ。」

と話してくれました。
幼かった私には理解ができず、
腑に落ちない顔をしていると
パパが私の頭を優しく撫でながら笑顔で

「いつかわかってくれたら嬉しいな。」

と言っていた。
でもその当時の私はとても椿の花言葉の様な
女の子ではありませんでした。
人見知りが凄く、声を出すことすら恥ずかしくて
挨拶した時は、顔が真っ赤になり
すぐママの後ろに隠れて、足にしがみついている様な
引っ込み思案な子どもでした。

そんな私でも、
とても素敵な男の子と出会う事ができたのです。