水鏡 差し込む月灯り
冷たく歪んだ夜の森
暁の香り待ち望み


少年は虚像の月に囚われて
何も望めない
何も選べない


――嘘月だから


水鏡 差し込む月灯り
冷たく歪んだ夜の森
暁の香り忘れ去られり


水鏡 今はもう何も映すことなく
枯れ果てて


少年の行方を照らすものはなく