冷たく昏い水底に沈んだ鳥居。

その奥にある鳥籠。

そこから聴こえる、唄。


――――昏い昏い水底に眠る

黄昏の酉(とり)は鳴きやまず

暁待ち焦がれる花は枯れ

月は凍てつき崩れ堕ちる

水底の酉は常闇に沈み

水子(みこ)を呪い焼く

すべて尽き果てるまで永遠に




幻想ホラーとして途中書きの「水底の鳥籠」より持ってきました。