記憶のともしび屋
薄暗い室内を照らすのは美しい星月夜に集めた欠片のランタン
古びた紙がテーブルに散乱し、
壁には香草がつるされている


窓辺には金木犀のペンダントを首にさげた少しふくよかなミルクティー色のねこ
夜に決まってやってきてはここに泊まっていく――どうやら宿代わりにしているらしい


緑髪のやさしい毒吐きの青年と

赤髪の家事と真面目が取り柄だけの青年と……


そして、夜色の魔女がお待ちしています


記憶のともしび屋では隠れた記憶を照らしだします