続く路には緋色の花
誰が呼んだか“黄泉の花路”

“いいかい。黄昏の花路を決して、通ってはいけないよ。その路はね、黄泉の国へと続く、“黄昏の死神”のための路なのさ”

どこの家にも代々語り継がれてきた物語
今ではもう、誰も信じてない幻想の物語

巫女の家系に生まれた少女も、祖母から毎日そう語られてきた

勿論少女も、信じてない

少女が高校生になって初めての初夏のことだ

幻想が、真実になったのは……