さらさらと文字を綴る
初夏
蝉時雨
熱風踊る教室

にぎやかな校舎の外
遠くの方で叫ぶ友達
呆れたような顔しながら置かれた炭酸水
無視

退屈そうな友達
いい風が教室に舞い込む
ノートはぱらぱらとめくられ
止まったページは……


「またあの駄菓子屋で三日月飴食べませんか」




愛しい君の走り書きのメモ
思わず頬がゆるみ
初夏さえも忘れてしまう
約束に期待咲かせて


「三日月飴と、夏空ラムネかな」