二次元に恋するアラサー女子、ついに夢主になるっ!これは夢ですか、現実ですか?!

「それにナコの持っていた髪飾りが魔道具だと言っただろう。ジャンクが何か企んでいることは間違いない」

「魔道具って何?この世界の魔法のことを教えて。魔女が虐げられていたってどういうこと?この世界に魔女がいるのは普通なのよね?」

「今は普通だが、一昔前までは、魔女は忌み嫌われるものだったんだ。大昔に魔法を悪いことに使った魔女がいて、それ以来虐げられる存在になり、隠れるように住んでいたと聞いている」

「それを王様が受け入れたんだ?」

「どんな種族も一定数悪いやつはいる。そのせいで何の罪もない者達が虐げられるのはよくないというお考えだ」

「へえー。王様っていい人なのね」

ウィズラブではあまり描かれなかった王様のこと。今のところそんなに関わりがないけれど、シャルロットの父親だし、私が記憶喪失になったと騒がれたときも心配そうな顔をしていたっけ。シャルロットと同じ金髪で白髪が混じっていた。

「魔女は魔法を使う。それは直接的なものではなくて道具に魔法を込めて使うんだ。それを魔道具という。魔法力のあるものは魔法のオーラが見えるそうだ」

「なるほど」

アズールの話は、私がウィズラブから得ている魔女や魔法に関する知識とだいたい合っていた。

ただそれは一昔前のこと。
今は昔と違って魔女は受け入れられていて、魔女と普通の人間との混血も生まれ、この世界の魔法力はどんどん弱まっているらしい。