◇◇◇
さすがに王女の部屋にアズールが入り浸るのはよくないということで、私は図書館へ行くふりをしてアズールの部屋がある騎士隊の宿舎へ向かった。
まあ、王女がアズールの部屋に入り浸るっていうのもよろしくないけどね。お忍びで図書館へ行く技術を身に付けている私にとってはアズールの部屋へ行くのはお茶の子サイサイだ。
コンコンとノックするとすぐに招き入れられた。部屋へ入るなり、アズールは物珍しそうに私を見る。
「やはりお前はシャルロットではないな」
「……どうしてそう思うの?」
「以前は俺のことを大層嫌っていたようだが」
「えっ!」
「易々と俺の部屋に来るなんてことは絶対なかっただろうな」
なんだって。
シャルロットや、それはもったいなさすぎだろう。
だってアズールの部屋なのに。
アズールの部屋なのに!
(重要だから二回言ってみた)
部屋を見渡せば、必要なもの以外は置いていないシンプルな部屋。アズールのイメージにぴったりだ。
「俺に触れられるなんてもってのほかだろう。お前は拒まなかったな、なぜだ?」
「なぜって…」
私は数時間前の壁ドンのことを思い出す。
アズールとの距離が近すぎてドキドキしっぱなしだった。ドキドキしすぎて口から心臓が飛び出そうだった。しかも頬を撫でられるとか、尊死するかと思った。
ぐるぐると頭の中だけで騒いでいると、アズールは重い口を開く。
「シャルロットは一度死んでいる」
「え、死んだ?」
シャルロットが死んだ?
じゃあやっぱり私は転生?
さすがに王女の部屋にアズールが入り浸るのはよくないということで、私は図書館へ行くふりをしてアズールの部屋がある騎士隊の宿舎へ向かった。
まあ、王女がアズールの部屋に入り浸るっていうのもよろしくないけどね。お忍びで図書館へ行く技術を身に付けている私にとってはアズールの部屋へ行くのはお茶の子サイサイだ。
コンコンとノックするとすぐに招き入れられた。部屋へ入るなり、アズールは物珍しそうに私を見る。
「やはりお前はシャルロットではないな」
「……どうしてそう思うの?」
「以前は俺のことを大層嫌っていたようだが」
「えっ!」
「易々と俺の部屋に来るなんてことは絶対なかっただろうな」
なんだって。
シャルロットや、それはもったいなさすぎだろう。
だってアズールの部屋なのに。
アズールの部屋なのに!
(重要だから二回言ってみた)
部屋を見渡せば、必要なもの以外は置いていないシンプルな部屋。アズールのイメージにぴったりだ。
「俺に触れられるなんてもってのほかだろう。お前は拒まなかったな、なぜだ?」
「なぜって…」
私は数時間前の壁ドンのことを思い出す。
アズールとの距離が近すぎてドキドキしっぱなしだった。ドキドキしすぎて口から心臓が飛び出そうだった。しかも頬を撫でられるとか、尊死するかと思った。
ぐるぐると頭の中だけで騒いでいると、アズールは重い口を開く。
「シャルロットは一度死んでいる」
「え、死んだ?」
シャルロットが死んだ?
じゃあやっぱり私は転生?



