「魔法をかけられそうになったのはお前だろう?なぜ俺が死ぬんだ」
「あ……」
無意識に余計なことを口走ってしまったらしい。私の焦りにアズールは眉を上げ目を細めた。
「ずっと思っていたのだが。シャルロット、……お前は一体誰だ?」
ドキッと血の気が引いていくのがわかる。
私はこっそり呼吸を整えながら冷静に言葉を紡ぐ。
「えっ、誰って、シャルロットでこの国の王女だけど?」
「本当に?記憶をなくしてから別人のようだが」
「そう、かな?」
アズールの手が私の頬に触れた。
大きくて暖かい手は、優しく頬を撫でる。
くすぐったいような気持ちいいような感覚に、私は肩をすくめた。視線が絡み合いドキ、ドキと鼓動が早くなるのがわかった。
な、何?
このシチュエーション。
ど、どうなる?どうなるの、私。
「隊長!」
遠くからアズールを呼ぶ声がし、アズールは私から手を離した。そして後ろ手に私を隠すようにして柱の影から出ていく。
「すぐ行く」
隊員に向かって叫ぶと、私の方に視線だけ向ける。
「後で話をしよう。時間はあるか?」
私は小さく頷いた。
ドキドキする心臓は鳴りやむことを知らず、私はしばらくその場を動くことができなかった。
「あ……」
無意識に余計なことを口走ってしまったらしい。私の焦りにアズールは眉を上げ目を細めた。
「ずっと思っていたのだが。シャルロット、……お前は一体誰だ?」
ドキッと血の気が引いていくのがわかる。
私はこっそり呼吸を整えながら冷静に言葉を紡ぐ。
「えっ、誰って、シャルロットでこの国の王女だけど?」
「本当に?記憶をなくしてから別人のようだが」
「そう、かな?」
アズールの手が私の頬に触れた。
大きくて暖かい手は、優しく頬を撫でる。
くすぐったいような気持ちいいような感覚に、私は肩をすくめた。視線が絡み合いドキ、ドキと鼓動が早くなるのがわかった。
な、何?
このシチュエーション。
ど、どうなる?どうなるの、私。
「隊長!」
遠くからアズールを呼ぶ声がし、アズールは私から手を離した。そして後ろ手に私を隠すようにして柱の影から出ていく。
「すぐ行く」
隊員に向かって叫ぶと、私の方に視線だけ向ける。
「後で話をしよう。時間はあるか?」
私は小さく頷いた。
ドキドキする心臓は鳴りやむことを知らず、私はしばらくその場を動くことができなかった。



