壁ドンにドキドキする間もなく、アズールの冷たい言葉に私は息を飲んだ。
「これは魔道具だ」
「……魔道具?」
アズールが手を開くと、潰れた髪飾りからはほのかに煙が上がった。それは一瞬の出来事だった。
「え、何これ?」
「何かよくない魔法がかけられていたのだろう。場合によってはもしかしたら飲み込まれて死んでいたかもしれない」
「ええっ!」
「ジャンクに会うのはやめろ」
「これ、ジャンクが?」
「ジャンクは魔法は使えない。偶然か、はたまた誰かの入れ知恵か」
私ははっとなった。
ウィズラブではシャルロットは魔女によって拐われてしまう。そしてそれを助けるのがジャンクだ。
これがもしかして魔女の企みに関わるものだったとしたら?
私はやっぱり小説通り拐われてしまう運命なのだろうか。
物語は変えられないのだろうか。
そうなったらアズールの身が危ない。
処刑は絶対に嫌だ。
「アズール死なないで」
私は悲痛な面持ちでアズールを見る。
あまりにも必死な形相だったのだろうか、アズールは不思議そうに眉間にシワを寄せた。
「これは魔道具だ」
「……魔道具?」
アズールが手を開くと、潰れた髪飾りからはほのかに煙が上がった。それは一瞬の出来事だった。
「え、何これ?」
「何かよくない魔法がかけられていたのだろう。場合によってはもしかしたら飲み込まれて死んでいたかもしれない」
「ええっ!」
「ジャンクに会うのはやめろ」
「これ、ジャンクが?」
「ジャンクは魔法は使えない。偶然か、はたまた誰かの入れ知恵か」
私ははっとなった。
ウィズラブではシャルロットは魔女によって拐われてしまう。そしてそれを助けるのがジャンクだ。
これがもしかして魔女の企みに関わるものだったとしたら?
私はやっぱり小説通り拐われてしまう運命なのだろうか。
物語は変えられないのだろうか。
そうなったらアズールの身が危ない。
処刑は絶対に嫌だ。
「アズール死なないで」
私は悲痛な面持ちでアズールを見る。
あまりにも必死な形相だったのだろうか、アズールは不思議そうに眉間にシワを寄せた。



