あなたと恋に落ちるまで~御曹司は、一途に私に恋をする~

これでもう、きっと雫さんは僕のことを気にかけなくて済む。


『希良君は幸せだから大丈夫』って。


いつまでも心配かけてちゃいけないし、今日、ちゃんと結婚したことを言えて良かったって思う。


うん、でも…


それと同時に…


やっぱり『忘れてほしくない』って…


複雑で愚かな気持ちが、ほんの少しだけ僕の心に湧き上がってしまった。


「希良君。私、教えてもらった星空…昨年、長野に見に行ったんだよ。希良君が、祐誠さんといつか見に行ってって…言ってくれてたでしょ?」


えっ…


「あっ、そうだったね。あの星空、見てくれたんだ。すごく綺麗だったでしょ?」


「うん、ものすごく綺麗だった。素晴らしい景色で正孝も喜んでたよ。正孝がね、学校の理科の授業で習ったんだって。それで、長野に日本一の星空を見に行きたいって言って。正直、それを聞くまで希良君に言われたこと…忘れてたんだけど」