水縹色(みはなだいろ)の春【1】

るいの家で遊んだ日からだいぶ日にちがたつ。

あの一件があったけど、るいは普通に接してくる。

あの時なんて言おうとしたかも聞かぬまま、いつも通りの日々を過ごしている。

「んでね〜あの後ゆうたがさ〜って、みおちん聞いてる〜?」

「…あっ!ごめん!
ちょっとぼーっとしちゃってた…。」

ダメダメっ!

早く気持ち切り替えないと!

「おい!今3ー5で面白れぇことやってるぜ!」

廊下で男子たちが騒いでいた。

「るいとあきらが喧嘩してるって!」

えっ!?

るいとあきらが!?

あきらは、るいの小学生の時からの親友だ。

いつも2人で行動したり仲がいいのに、どうして…?

…ガタッ!

「え!?ちょッ、みおちんどこ行くの!?」

どうしてかわからない、でも体が勝手に動いたんだ。

私は急いで5組の教室に向かった。

次第にガヤガヤと騒がしくなってくる。

私は喧嘩を見にきた野次馬達をかき分け、るいのもとに向かった。

「…るい。」

教室では机や椅子が散乱し、血だらけの2人がお互い胸ぐらを掴み合っている。

どうしてこうなっちゃったの?

私はるいが本気で怒っている姿をみて足がすくんだ。

「…殴りたきゃ殴れよ。」

そう言ってあきらが挑発をする。

お願い、やめて…。

「あぁ、ぶっ殺してやるよ。」

やめてっ…。

…やめてっ!!!

「ダメっ!!!!」

私の声が教室内に響き渡る。

すると同時に昼休み終了のチャイムが鳴り、野次馬はぞろぞろと自分たちの教室に向かった。