水縹色(みはなだいろ)の春【1】

ドンッ!

後ろから誰かぶつかってきた。

「悪りぃー、チビすぎて見えなかった♪」

「るいっ!…お、おはよう!」

「おっす☆」

笹谷 瑠李(るい)。

私の好きな人…。

るいは、この学校で一番の不良生徒。

それは他の中学でも有名みたい。

喧嘩は強くて、背も高く男らしくてカッコいい。

中学に入学してからずっと、るいに片思いをしている。

私が片思いをしていることは、こころですら知らない。

両思いなんて高望みはしてない。

るいの近くにいれるだけで幸せだったから。

これからも友達として、そばにいられると思っていた。

だからキミが私の心をこんなにも掻き乱すなんて、この時は予想もしていなかった。