水縹色(みはなだいろ)の春【1】

今日は学校来てるんだ…。

るいは友達と戯れあっていた。

「るい!ちょっといい?」

ダルそうに歩いてくる。

「なに?」

「あ、こころと2人で話してて、卒業前にまた皆んなで集まれるかなぁ〜っなんて…」

「無理。」

食い気味で言ってきた。

「前みたいに仲良しこよしに戻れるかよ。
皆それぞれいざこざがあってバラバラになったんだろ?…お前だって俺のこと避けてたくせに急になんだよ。」

「最初に避けたのは、るいの方でしょ?」

「彼女作っただけだろ。なのにお前は俺から隠れるように逃げたり、廊下で会ってもわざと視線晒したり。」

「なにそれ…。人の気持ちも知らないで。」

どうしよう私今、絶対最悪な女だ…。

今まで溜まっていた思いが一気に溢れ出る。

「お前の気持ち?知らねーよ。俺に伝えたことあったかよ!」

「伝えたよ!!」

同時に涙がこぼれ落ちる。

泣かないように言い聞かせても、言うこと聞いてくれなくて、涙が止まらなくなった。

「たしかに伝えたよ?…ずっと、憧れだった人にやっと自分の気持ち伝えれて嬉しかった…。
でも、るいがうやむやにしたじゃん…。
私の好きは、友達としての好きだって決めつけた。そしたら、気がついたらるいに彼女がいて…。
もぅ私どうしていいかわかんないよ…。」

るいの指が、そっと優しく涙を拭う。

私の小さくなった体を大きな腕で包み込んでくれた。

そして、耳元でこう呟いた。

ー「もぅ、俺のことは忘れて。」ー

ドクンッ…

ドクンッ……。

1人取り残された私は、ただその場に立ち尽くすことしかできなかった。

周りの声は何も聞こえず、自分の鼓動の速さだけを感じたのは覚えている。