広々とした庭は小学校の校庭くらいある。港区の一等地にこんなお庭付きの豪邸だなんて、本当に世界が違う。
そして、身内のパーティーだなんて言いながら、大勢の招待客が詰めかけている。
私たちが戻ってきたことに、連さんと恭さんがすぐに気づいて歩み寄ってきた。
「初子、綺麗だね」
まず、笑顔で褒めてくれる連さん。さすが女性の扱いには慣れている。
「この前のウエディングドレスも可愛かったけれど、今日は華やかだなあ。真緒、撫子、うちの奥さんの身支度をありがとう」
「初子さんのお肌、白くてすべすべで羨ましかったわ。東北の方は色白美人が多いって聞くけど本当ね」
真緒さんが言い、撫子さんが笑う。
「兄さん、初子さんをエスコートしなきゃ駄目よ。奥様としてのお披露目なんだから」
そうか、身内ばかりと聞いていたけれど、この様子だと文治銀行の取引先のトップも多く招かれていそうだ。パーティーを楽しむだけでなく、ここは外交の場。連さんが結婚したということをアピールする場なのだ。
撫子さんと真緒さんに感謝しなければならない。
私ひとりでは、連さんの隣に並びたつことも憚られるような格好しかできなかっただろう。
幸い、鏡を見る機会はない。自分がどんな顔をしているか、私自身は気にせずに済む。私は私の仕事に集中しよう。
「初子」
連さんが唇を耳に寄せてくる。
「これから、挨拶周りに付き合わせる。悪いな」
「悪いことなんてありません。お伴いたします」
背の高い彼を見上げて答える。思ったより顔が近いのは彼が屈んでいるからと、私がお借りしてるパンプスのヒールが八センチあるからだ。
そして、身内のパーティーだなんて言いながら、大勢の招待客が詰めかけている。
私たちが戻ってきたことに、連さんと恭さんがすぐに気づいて歩み寄ってきた。
「初子、綺麗だね」
まず、笑顔で褒めてくれる連さん。さすが女性の扱いには慣れている。
「この前のウエディングドレスも可愛かったけれど、今日は華やかだなあ。真緒、撫子、うちの奥さんの身支度をありがとう」
「初子さんのお肌、白くてすべすべで羨ましかったわ。東北の方は色白美人が多いって聞くけど本当ね」
真緒さんが言い、撫子さんが笑う。
「兄さん、初子さんをエスコートしなきゃ駄目よ。奥様としてのお披露目なんだから」
そうか、身内ばかりと聞いていたけれど、この様子だと文治銀行の取引先のトップも多く招かれていそうだ。パーティーを楽しむだけでなく、ここは外交の場。連さんが結婚したということをアピールする場なのだ。
撫子さんと真緒さんに感謝しなければならない。
私ひとりでは、連さんの隣に並びたつことも憚られるような格好しかできなかっただろう。
幸い、鏡を見る機会はない。自分がどんな顔をしているか、私自身は気にせずに済む。私は私の仕事に集中しよう。
「初子」
連さんが唇を耳に寄せてくる。
「これから、挨拶周りに付き合わせる。悪いな」
「悪いことなんてありません。お伴いたします」
背の高い彼を見上げて答える。思ったより顔が近いのは彼が屈んでいるからと、私がお借りしてるパンプスのヒールが八センチあるからだ。



