「女性の扱いは心得がある。さほど下手ではないと思うんだが、どうだろう」
そこまで言って、ようやく気づいた。初子の膝の上の拳がぶるぶると震えていることに。
表情には変化がないが、耳や首が異常に赤い。
「初子……もしかして……」
それ以上続けなくても俺の言葉は伝わってしまったらしい。初子が瞬間、ゆでダコのようにどこもかしこも真っ赤になった。
……どうやら、初子はこう言ったことは不慣れらしい。下手すると、男性経験どころか、キスすら今のが初めてだったのではなかろうか。
「わ、私は……」
上ずった声が震える唇からこぼれた。
「連さんのことは敬慕しておりますがっ、……夫婦というのは書類上の役割と心得ております。こういった肉体的な接触は……その……想定をしておりませんでしたので」
引っかかりながら必死に言い訳する初子。これは失敗、いや想定外だ。
「ああ、そうか。うん、確かに子作りも不要だと、撫子が言っただろう」
「子ッ……子作り……!」
反復していっそう赤くなっている。これはやはり男性経験ゼロと見て良さそうだ。異性との交際経験すらないかもしれない。
初々しくて可愛いんだが、妻としてはどうなのだろう。仮にも妻だ。こういったことをまるで考えていなかったとしたら、初心にもほどがある。
俺は気安い関係になりたくて、誘いをかけてみたが、これでは逆効果だ。そして、この調子でいくと、初子はこの先も契約以上の関係にはなりたがらないだろう。
そこまで言って、ようやく気づいた。初子の膝の上の拳がぶるぶると震えていることに。
表情には変化がないが、耳や首が異常に赤い。
「初子……もしかして……」
それ以上続けなくても俺の言葉は伝わってしまったらしい。初子が瞬間、ゆでダコのようにどこもかしこも真っ赤になった。
……どうやら、初子はこう言ったことは不慣れらしい。下手すると、男性経験どころか、キスすら今のが初めてだったのではなかろうか。
「わ、私は……」
上ずった声が震える唇からこぼれた。
「連さんのことは敬慕しておりますがっ、……夫婦というのは書類上の役割と心得ております。こういった肉体的な接触は……その……想定をしておりませんでしたので」
引っかかりながら必死に言い訳する初子。これは失敗、いや想定外だ。
「ああ、そうか。うん、確かに子作りも不要だと、撫子が言っただろう」
「子ッ……子作り……!」
反復していっそう赤くなっている。これはやはり男性経験ゼロと見て良さそうだ。異性との交際経験すらないかもしれない。
初々しくて可愛いんだが、妻としてはどうなのだろう。仮にも妻だ。こういったことをまるで考えていなかったとしたら、初心にもほどがある。
俺は気安い関係になりたくて、誘いをかけてみたが、これでは逆効果だ。そして、この調子でいくと、初子はこの先も契約以上の関係にはなりたがらないだろう。



