「好きだ、初子」
「連さん」
「初子が不安にならないよう、毎日言い続けよう。俺の心が変わらないと、初子が信じられるように」

私は彼の手の甲に手を重ねた。この優しい夫を、私は疑っていたのだ。彼は誠意で私を包もうとしてくれている。

「連さん、あなたにすべてお渡しします」

愛しい人を見つめ、誓う。

「部下として、妻として、身も心もすべてあなたのもの。あなたの命の終わるときまで、離さないでいてくださいますか?」

連さんが頬を赤らめた。私の手からティーソーサーを取り上げ、ベッドサイドに置く。それから、深い吐息とともに抱き締めてきた。

「もちろんだ。一生離さないぞ」

身体に直接響く連さんの声。温かな吐息。

「初子、愛してる」

連さんがキスの雨を降らせてくる。私は抗うことなく、彼を抱き締め、シーツに身体を預けた。

「私も、愛しています」

知ったばかりの愛を、熱を欲している。それは幸せな欲求だった。