そんなツバサに、私が出来たのは……。

「ねぇ、一緒に学校に通わない?」

傍にいる事だけだった。

夢の配達人をしていて、師匠のミライさんから特別な教育を受けていたツバサにとったら今更学校に通う必要なんてなかったのかも知れない。
それでも放っておけなくて、少しでも傍に居て支えたくて半端強引に同じ学校に通った。

幼馴染、親友、可愛い姪っ子……。
その中のどの存在でもいいから、私はツバサの特別になりたかった。
騒がしいくらいに明るく無邪気に微笑って、ツバサがその間だけでも暗い考えにならずに、私を見てくれたら嬉しかった。


でも、来年からはまた少し状況が変わる。
高等部を卒業したら、私は調査員になる為の研修。ツバサは大学部に進学。
それぞれ歩むのは、別々の道。

……おかしいな。
幼い頃から憧れて、あんなになりたいと思った調査員への夢。
それなのに今、私の心は揺れていた。

このままツバサを置いて自分だけ前に進んでしまっても、私はきっと何度も振り返ってしまう。
そうならない為に、私がツバサにしてやれる事は何かないのだろうか……?

【今回は短め更新ですみませんm(_ _)m
その代わり3月21日(日)に特別編をやります。ぜひご覧下さい(^^)】