「……」


え? 
今って私、どうするのが正解!?


「緊張させて。可哀相ではないですか殿下」


バディーアが窘めてくれたけど、ルゥルゥの手前ほっといてほしい気もする。
ファイサル船長は徹夜明けだからか、微笑ましくこっちを見てる。違う、それ勘違いだから……!

横目でライラを見たけど、助けてくれそうな気配はない。


「いや、ダリヤは体幹がしっかりしているから多少の事では落ちない」

「うえっ!?」


膝をボンボン突き上げる王子の動きに合わせて、私の体もボンボン跳ねる。


「ははははは☆彡」

「ああ、たしかにバランスがいい」

「やっぱり小さい子が跳ねると可愛いわね」


ファイサル船長とバディーアは親みたいな微笑みを浮かべている。