レイスと話している間もずーっとぼぉーっとしていたライラの脇をバディーアが通りかかった。


「……!」


うっとりと見惚れる。
まるで、花が舞い散るようだ。こっちまでいい香りとキラキラした音が聞こえてきそうなくらい。

と、バディーアがライラにちょっと挨拶をした。ニコリともしない美女同士の挨拶に、息を呑む。


「あのふたりは、良好なんですか?」

「んー。不可侵領域って感じね。張り合ってはなさそうだし。どっちもナチュラルに接してくれる同性として、むしろ居心地いいんじゃないかしら」

「いやぁ、絵画を見ているようです」

「いっぱい見なさぁ~い。ここに居る限りタダよぉ~」