私は口を閉じ、ラッシーをそっと、ほんのちょっとだけ向こうへ退けた。


「でもまあ食うの好きだから。ただクビにされた事は根に持ってるから、あいつの前で船長の名前だけは出すなよ?」

 
あら、逆恨み? 
でも頷いておこう。


「それと……」

「……?」

「バディーアの件、わかってるよな?」

「……」


よくわかった。
この兄妹を刺激しちゃダメだ。