このラッシーを呑むか否か、それが問題だ。


「……」


若しくは、命を懸けて新たな友情を取るか、命のために新入りの慎ましさを捨てるか。


「……匂いは、美味しそうだけど」

「お前、そんな痩せっぽちのくせにえらく運動神経がいいそうだな」


そんな声がしたかと思うと、私の目の前のラッシーの前に刃が現れた。


「…………ッ」


なぜ!?


「なるほど。精神統一か。まあ動かないのが身のためだ。さっき研いだばかりだからなぁ」

「……どちら様ですか。私は新入りの慎ましいダリヤです」