「じゃあ、バディーア触ったんだ……」

「さっ、触ったって言うか……あの、さ、採寸……」

「へえ。よかったですね、ダリヤさん。でも──」


えー、なにッ!?
なんで怒ってるの!?


「バディーアはルゥルゥのだから。バディーアまで盗らないでね。ね? 約束だよ?」

「……は、はい……」


よくわからないけど……私、この子恐い!
 

「はい♪ ルゥルゥ特製のメイプルラッシーです♪ 初回無料サービスです♪ どうぞ?」

「……どうも」


受け取る手がブルブル震える。
ここで飲めと言われる前に、私はくるりと身を返した。