ひどく場違いな気がして、居た堪れなくてがっくりと俯いた。

食事?  
そんなもの、どんなに美味しくたって喉を通らない。
気分転換に器械体操しまくりで、体は引き締まる一方だ。

でもそんなもの、意味がない。
価値もない。

私なんて、いなくなったって、きっとわからない。
 
壁の花どころか、むしろ壁。


「あっ」

「?」


近くを通りかかった給仕役の少女がバランスを崩した。咄嗟に手を出して支える。持っていたカトラリーが私のドレスで衝撃を和らげて、静かに床に落ちた。


「あ、あ、も、申し訳ございません……ッ!」