その流し目が、ぐっとくる……!


「こんにちはダリヤ」

「──!」


声まで美声ッ!

あれ、でもこの声、どこかで……

記憶を手繰ろうとした私の横で、バスィーム王子が囁いた。


「バディーアは一番怒らせてはいけない相手だ。覚えておけ」

「……」


そう、来た、か。

うっふん(・・・・)
バディーアが、嫣然と笑った。