ファイサル船長の説明をしっかりと記憶しながら、バスィーム王子の人徳に想いを馳せた。みんなが家族だと言ったこの王子を、きっとみんなも、大切な家族のように感じている。

だから寄付が始まったのだろう。


「ちなみに、この飛空艇資金は大切な酒代でもある。みんなで一番高い地酒を呑むんだ。ぜひ丁重に扱ってくれ☆彡」

「……」


いい話だと、思ったのに。
お酒か。