訓練施設の階を過ぎて、最下層の機械設備の層へ下りる。
するとそこでは、それまでまったく聞こえていなかった飛空艇内部の稼働音が轟いていた。


「うわあ!」

「面白いだろう! でもひとりで遊びに来るなよ? 迷ったら蒸し焼きになるぞ!」

「わっ、わかりました! 気をつけます!」


そして複雑な経路をバスィーム王子の後について進んでいく。

たしかにとても暑くて、一般的な旅行用ドレスだとすぐに汗だくになってしまった。そういえば会う人みんな、砂漠の国の格好のままだった。

これは運動量だけの問題ではなさそうだ。