「まっ、可愛らしい三角筋だこと♪ 食べちゃいたいわぁ~」

「……王子……王子ッ!」


私はバスィーム王子に助けを求めた。
賑やかすぎる人だけど、レイスを前にすると普通の人のような気がしてきたのだ。


「ははは☆彡 よかった。打ち解けてくれたな」

「──!?」


違う!


「よろしくね、バンビちゃん(チュウ)♪」


右の頬に屈強な上唇結節(じょうしんけっせつ)が、刺さった。