心の叫びを抑えるため、ファイサルの肩を強く掴んで理性を保つ。そして悔し紛れにファイサルを睨みつけて、気づいた。
女に見惚れたのは、私だけではなかった。
 

こうしてファイサルはライラと恋に落ちた。
残念ながらこれはライラにとっても運命の出会いで、私は意地悪な仲間として認識されたので、打ち解けてくれるまでかなり長い時間を要した。

まあ、今は家族のように一緒に旅をしているのだから、役得だ。